本記事では、「破産する人の特徴」について解説します。
〇本記事が想定する読者
「破産する人の特徴」について知りたい方。
〇結論
破産に至る人の多くが、かつて羽振りが良く、収入が減った後も生活水準を落とすことができなかった人。
破産者≠貧乏
会社や個人の破産申立てというのは、弁護士の典型的業務の一つです。
今回は、破産に至ってしまう個人の方の特徴について解説したいと思います。
もちろん、人それぞれ異なる人生がありますので、一概に言えないのは当然ですが、ここで挙げるのは「一つの傾向」という程度にお考え下さい。
皆さんは、破産者と聞いてどんな人を思い浮かべるでしょうか。
とてつもなく貧乏な人でしょうか。
とてつもなくいい加減な人でしょうか。
無謀なギャンブラーでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。みんな、普通の人です。
破産するということはどういうことか。
現在の収入では返していけないほどの借金を負っているということです。
逆にいえば、収入に見合わない借金ができるほどの信用力がかつてはあった人、ということになります。
借金をするためには通常、仕事に就き、それなりの収入がなければなりません。
当時の収入に照らせば返していけたはずの借金が、様々な理由で返せなくなり、そして破産に至ります。
様々な理由とは、
- 業界が不景気になり職を失った(収入が減った)
- 病気になった
などが多いです。
いわゆる多重債務問題というのは、借りては返しを繰り返していくうちに、いつの間にか取り返しのつかない額の借金を負ってしまう状態を指しますが、全く返済できなくなるところまでいくには収入減少等の理由があることが普通だと思います。
ここで問題なのは、
- ①当時の収入がこのままずっと確保できる(ないしは増収する)と思い込んでしまった点
- ②収入が減った時点で直ちに生活水準を下げる努力をしなかった点
にあります。
いずれも自己責任と言ってしまえばそれまでですが、意外とこの①の思い込みがあり、かつ、②の努力ができない人は多いと思います。
大切なのは、収入に見合った生活を謳歌するのではなく、万が一収入が下がっても維持できる生活水準に留めること、そして、収入が上がっても生活水準をすぐには上げないことだと思います。
小括
今回は、破産する人の一つの傾向について解説しましたが、破産に至った人を貶めることが目的ではなく、誰もがそうなる可能性があるということを理解していただきたくて、この記事を書きました。
誰にでも起こりうることだからこそ、その対応策には、誰にでも妥当する普遍性があると思います。